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フォークリフトのメンテナンス方法は?寿命や法的義務!

2025年1月23日

物流業務において欠かせないのがフォークリフトですが、長く安全に使うためには、メンテナンスを行い、不備があった場合はしっかりと修理をすることが大事です。

ただ、メンテナンスを行うといっても、部品の消耗具合や点検するべき項目、法的義務のある点検など、フォークリフトのメンテナンスには抑えておきたいポイントがいくつかあります。

本記事では、フォークリフトのメンテナンスに関する基本的なポイントや法的義務などについて詳しく解説していきます。

フォークリフトの耐用年数

耐用年数とは、耐久性に加え機能や経済的な意味も含めた利用可能年数のことで、フォークリフトの耐用年数は、購入費やメーカー、装備や機能、種類を問わず、一律で5年と定められています。

ですが、フォークリフトの日々の取り扱いやメンテナンスへの取り組みによって、実際の耐用年数は変化する場合もあります。

因みに、バッテリー式のフォークリフトの場合は、バッテリーの寿命がおよそ5年であることからフォークリフトの耐用年数も5年間とされています。

メンテナンスの重要性やメリット

フォークリフトのメンテナンスは、フォークリフトの寿命を延ばすだけでなく、労働者の安全を守る意味でも重要な要素です。

また、後述にもありますが、フォークリフトのメンテナンスは法律で義務付けされているので、労働者の安全を守ることに加え、自社のリスクを減らすという意味でも重要だといえるでしょう。

メンテナンスのメリット

フォークリフトのメンテナンスを実施することで、以下のようなことがメリットとしてあります。

  • フォークリフトの寿命が延びる
  • 事故や災害のリスクを軽減
  • フォークリフトの稼働率の向上

日々のメンテナンスをしっかりと実施することで、フォークリフトの寿命はおのずと延びますし、メンテナンスを実施することで事前に不具合も発見でき早期に対処することで、フォークリフトの稼働率も向上します。

フォークリフトの不具合を早期に発見し解決することで、フォークリフトによる事故や災害を未然に防ぐことができるのもメリットとしては大きいでしょう。

メンテナンスの法的義務や点検と検査の方法

フォークリフトのメンテナンスには法的義務があり、「労働安全衛生規則」という条文に基づいて、作業開始前点検、月次検査、年次検査、これら3つの特定自主検査を実施することが法律で義務付けられています。

労働安全衛生規則とは、厚生労働省が制定した省令で、当同社の安全と健康を確保し快適な職場環境を形成することを目的とした労働者のための法律のことです。

フォークリフトの場合、操作や故障によって事故や災害が発生する可能性があり、これにより労働者の安全と健康、快適な職場環境が脅かされる可能性があるので、この法律が適用されるということになります。

ここからは、作業開始前点検、月次検査、年次検査これら3つの概要や方法について解説していきます。

作業開始前点検

フォークリフトの作業を開始する前に行う点検で、特別な資格などを必要とせず、運転手が作業開始前に必ず実施する点検です。

主な点検内容は以下の通りです。

  • 制動装置および操縦装置の機能
  • 荷役装置および油圧装置の機能
  • 車輪の異常の有無
  • 前照灯、後照灯、方向指示器および警報装置の機能

車体下の油漏れやタイヤの溝、チェーンや爪といった外回り、エンジンオイルやバッテリー量などのエンジン回り、ブレーキや傾向装置、ランプ、これらの動作や損傷を点検します。

月次検査

1ヶ月を超えない期間で1回の実施を義務付けされた検査で、作業開始前点検よりも細かく本格的な検査が必要とされています。

月次検査の主な項目は以下の通りです。

  • 制動装置、クラッチおよび操縦装置の異常の有無
  • 荷役装置および油圧装置の異常の有無
  • ヘッドガードおよびバックレストの異常の有無

月次点検で検査した内容や結果は表に記して3年間保管することも法律で義務付けされており、提出を求められた場合はすぐに応じる必要があります。

詳しい点検項目に関しては、「公益社団法人 建設荷役車両安全技術協会」の公式ホームページにて点検票をダウンロードすることができるので、月次検査を実施する際には点検票をダウンロードしそれに沿って点検を実施しましょう。

年次検査

1年を超えない期間に必ず1回の実施が義務付けされている検査で、フォークリフトの車検をイメージすればわかりやすいです。

年次検査は、作業前点検や月次検査とは違い、法律で定められた有資格者または検査登録業者でないと検査を実施できません。

また、年次検査では機器ごとに定められた40以上の項目を点検する必要があり、月次メンテナンスと同様に検査表を3年間保管することも義務付けされています。

検査表の作成や保管、検査実施後に張り付ける検査指標など、事務的要素もある検査となっています。

年次検査の主な項目は以下の通りです。

  • 原動機の異常の有無
  • 動力伝達装置の異常の有無
  • 走行装置の異常の有無
  • 操縦装置の異常の有無
  • 制動装置の異常の有無
  • 荷役装置の異常の有無
  • 油圧装置の異常の有無
  • 電気系統の異常の有無
  • 灯火装置および計器の異常の有無

作業開始前点検や月次検査に比べて、項目も多くより専門的な検査が必要とされています。

項目が多くて専門的な検査が必要、事務的要素が多い、資格が必要などといったことから、年次検査は自社では実施せずに専門業者に依頼するのが基本となっています。

点検や検査を怠ると罰則や行政処分の対象にも

ここで解説した、作業開始前点検、月次検査、年次検査の特定自主検査は法律で義務付けられているので点検や検査を怠ると、罰則や行政処分の対象になる可能性があります。

特定自主検査を実施しない場合、50万円以下の罰金が科されると労働安全衛生法で定められており、また、特定自主検査を実施せずにフォークリフトで事故や災害が発生した場合は、労災保険の支払い停止、操業停止や書類送検などといった行政処分の対象になる可能性もあります。

法的義務のあるメンテナンスは、しっかりと実施することで労働者の安全や健康、働く環境を守ることはもちろんのこと、自社にとってのリスクを減らすことにもつながるので、しっかりとメンテンナスを実施するようにしましょう。

フォークリフトのメンテナンスは三田産機株式会社へ!

本記事では、フォークリフトのメンテナンスについての基本情報やメンテナンスの重要性、法的義務などについて解説しました。

フォークリフトを長持ちさせるのはもちろん、フォークリフトによる事故を防止するという意味でも、精度の高いメンテナンスは大事です。

年次検査は、フォークリフトの車検のようなもので、また、精度が高く専門的なメンテナンスの実施が必要となるので、年次検査を依頼する業者選びも大事になります。

三田産機株式会社では各種フォークリフトを新車・中古車問わず取り揃えており、フォークリフトの修理やメンテナンスの相談や実施も提供しています。

扱うフォークリフトも、バッテリーフォークリフトは、カウンタータイプ・リーチタイプ・ラックフォークタイプ、更には無人フォークリフトまで取り扱っており、車種も幅広く取り扱っているので、あらゆる用途に対応可能で、フォークリフトに関するサービスの実績も十分です。

指定修理工場でもある当社は、中古車のメンテナンスも万全なので、きっとご満足いただけることでしょう。