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フォークリフトの法定点検とは?法律や注意点を解説!

2024年12月5日

フォークリフトは物流業務に欠かせない存在ですが、安全に使用していくには定期的なメンテナンスや点検は重要です。

ですが、フォークリフトはただ単に定期的に点検をすればいいというわけではなく、法定の規則に基づいて行うことが法律によって定められています。

本記事では、フォークリフトの法定点検についての概要や注意点などを解説していきます。

フォークリフトの法定点検とは?

フォークリフトは労働安全衛生法という法律によって3種類の定期自主検査が義務付けされています。

労働安全衛生法では定期的な車両検査が義務付けられており、毎日の始業点検、月1回の自主検査(月次検査)、年1回の特定検査(年次検査)、これら3つの検査がそれに当たります。

始業点検

作業開始前に行う点検で、制動装置や操縦装置の機能や、車両異常の有無などを作業開始前に点検します。

始業点検で義務付けされている点検内容は以下の通りです。

  •   制動装置および操縦装置の機能
  •  荷役装置および油圧装置の機能
  •  車輪の異常の有無
  •  前照灯/後照灯/方向指示器および警報装置の機能

月次検査

1ヶ月を超えない期間で1回の自主検査を行います。操縦装置や油圧装置の異常などを検査します。

月次検査で義務付けされている検査内容は以下の通りです。

  • 制動装置、クラッチおよび操縦装置の異常の有無
  • 荷役装置および油圧装置の異常の有無
  •  ヘッドガードおよびバックレストの異常の有無

年次検査

1年を超えない期間で1回の自主検査を行います。年次検査では検査記録の保存や検査指標の貼付といったことも義務付けられています。

年次検査で義務付けされている検査内容は以下の通りです。

  • 圧縮圧力/弁すき間その他原動機の異常の有無
  • ディファレンシャルやプロペラシャフトその他動力伝達装置の異常の有無
  • タイヤやホイールベアリングその他走行装置の異常の有無
  • かじ取り車輪の左右の回転角度やナックル/ロッド/アームその他操縦装置の異常の有無
  • 制動能力/ブレーキ/ドラム/ブレーキシューその他制動装置の異常の有無
  • フォーク/マスト/チェーン/チェーンホイールその他荷役装置の異常の有無
  • 油圧ポンプ/油圧モーター/シリンダー/安全弁その他油圧装置の異常の有無
  • 電圧や電流その他電気系統の異常の有無
  • 車体/ヘッドガード/バックレスト/警報装置/方向指示器/灯火装置および計器の異常の有無

検査を怠ると罰則の可能性も

3種類の定期自主検査やそれに伴う業務や管理を怠った場合は、罰則対象になる可能性もあるので注意が必要です。

労働安全衛生法第120条と121条では、「特定自主検査を実施しない場合、50万円以下の罰金が科される」とあります。

また、検査未実施状態で、仮に、事故や災害は発生した場合は、行政処分として罰金、労災保険の支払い停止、操業停止や書類送検なども科せられる可能性もあります。 

年次検査に必要な主な業務

先述にもあったように、フォークリフトの年次検査では、検査実施の他にも義務付けされた事務的な業務や検査ルールも存在します。

年次検査で必要となる事務的業務やルールは以下の通りです。

  • 検査記録は3年間保存しなければならない
  • 特定自主検査を実施した年月を明らかにする検査標章をフォークリフトに貼付しなければならない
  • 特定自主検査は有資格者、または検査業者に実施させなければならない
  • 労働安全衛生法の第45条に違反すると50万円以下の罰金に処される

年次点検を実施する際は、これらの業務やルールもあわせて実施しましょう。

検査記録

検査記録は、フォークリフト検査の結果を証明するために検査実施後に検査記録表を証明書として作成し、それを3年間保存します。

検査記録表は、労働安全衛生法に基づき検査を実施した際に、その結果を表に記録します。検査記録表の3年間の保存は法律で義務付けられているので、大事に管理して保管しましょう。

検査記録に必要な項目
  • 検査年月日
  • 検査方法
  • 検査箇所
  • 検査の結果
  • 検査を実施した者の氏名
  • 検査結果に基づいて補修などの措置をした場合は内容を記録

検査済標章

フォークリフトの検査済標章は、特定自主検査(年次検査)を実施した際に、フォークリフトに張り付けられるステッカーのことで、貼り付けることで検査を行った年月を明らかにし、検査実施済みの証明にもなります。

検査済標章の貼り付けは、労働安全衛生法に基づき、フォークリフトへの貼り付けが義務付けされています。

年次検査は業者へ依頼するのが基本

フォークリフトの定期検査は専門の業者へ依頼するのが基本と思ってい良いです。依頼を行うことでメンテナンスから定期検査、事務的業務の代行などもしてくれます。

フォークリフトの年次検査は、検査資格者が実施することが義務付けされているので、自社に資格保有者がいれば問題ありませんが、いない場合は自社で年次検査を実施することができません。専門業者や代行業者であれば資格を保有しているので検査もスムーズです。

また、フォークリフト業者は、検査以外にもさまざまな業務が必要となる年次検査はもちろん、月次検査や緊急のメンテナンスにも対応してくれるので、フォークリフトの稼働状況や予算に応じて検討してみましょう。

代行業者を選ぶ際の注意点

フォークリフトの検査を代行業者に依頼する際は、以下のようなポイントに注意しましょう。

  •  国家資格を保有しているか
  •  自社との距離
  •  サービスの充実度
  •  業者としての実績

フォークリフトの年次検査を代行業者に依頼する際は、その業者が国家資格を持った検査者、または、検査業者であるかどうかを確認しましょう。

また、業者と自社の距離が近い方が、距離が近い分検査期間も短く、また、日々のメンテナンスや緊急時の修理など年次検査以外のことにも対応してもらいやすいです。

業者の提供するサービスの幅にも注目が必要で、例えば、普段からメンテナンスや修理を受け付けていたり、取り扱う車種が多い方が、それだけフォークリフトに関しての実績も豊富ということなので、検査を依頼する場合も安心です。

フォークリフト検査の代行業者を選ぶ際は、費用に加えてこれらのことにも注目しましょう。

フォークリフトの年次検査は三田産機株式会社がおすすめ!

本記事では、フォークリフトの法定点検についての概要や注意点などを解説しました。フォークリフトの法定点検を怠ると、罰則や行政処分を科せられる可能性があるので注意が必要です。

フォークリフトの点検はまめに行う必要がありますが、事故や災害を防ぐのはもちろん、フォークリフトが正常に動くことで業務も捗るので、さまざまの面からまめな点検は大事だといえるでしょう。

ですが、法定点検は資格を保有していることがルールとしてあるので、検査やメンテナンス、修理などの実績豊富な業者に依頼するのがおすすめです。

三田産機株式会社では各種フォークリフトを新車・中古車問わず取り揃えており、フォークリフトの法定点検はもちろん、修理やメンテナンスの相談や実施も提供しています。

扱うフォークリフトも、バッテリーフォークリフトは、カウンタータイプ・リーチタイプ・ラックフォークタイプ、更には無人フォークリフトまで取り扱っており、車種も幅広く取り扱っているので、あらゆる用途に対応可能で、フォークリフトに関するサービスの実績も十分です。

指定修理工場でもある当社は、中古車のメンテナンスも万全なので、きっとご満足いただけることでしょう。